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孫策  伯符
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孫策ノ巻第二十四章  〜許都急襲計画〜



黄祖は、あの孫策が父の仇と血眼になって攻めてきたもので、
恐れをなして、例の如く一戦も交えずに後退した。
そして、自分の後ろ盾である劉表の援軍を先鋒に配置。
その間に逃亡を画策していた黄祖だが、
時間稼ぎもままならない間に、先鋒部隊は全滅していた。
それを聞いて、命からがら逃げ出した黄祖は、
なんとか孫策から逃れることができた。

しかし、それは孫策が追わなかっただけである。
黄祖を追撃しようとした矢先、新しい反乱勢力の存在が明らかになる。
その討伐のため、黄祖を見逃さざるをえなかった。
しかし、父の仇は、孫策死後に孫策の弟、孫権が討っている。
それも、黄祖は逃亡中に雑兵に斬り殺されるという、一層惨めな死に方をしたので、
天国で孫策は父の仇が討てたことに満足し、そして父の孫堅は、
息子たちの立派に育った姿を見て、大変喜んだことだろう。

さて、孫策は、ある重大な計画を立てていた。
もしも、あの計画が実行されていたのなら、歴史は多いに変わったことだろう、
とまで言われている、孫策一世一代の計画、許都急襲計画である。