トップページ -  呉史伝記-孫策ノ巻  第十七章



孫策  伯符
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孫策ノ巻第十七章  〜静かな男〜



まず孫策は、周瑜を袁術のもとに送って、
とりあえず今のところは従っておく素振りを見せた。
そして、袁術との微妙な関係を保ちつつ、もしもの時は、
反旗を翻して袁術を討つために、丹陽に周瑜は落ち着いた。
周瑜が権謀術数で袁術を惑わしている間に、孫策は呉郡を平定しようと言うのである。

例の如く孫策は呉郡を平定した。呉郡を治める許貢は黙殺に等しかった。
そして次は呉の南にある会稽の攻略だが、ここで行き詰ってしまった。
常に破竹の勢いで戦を運ぶ孫策らしくもないが、参謀の周瑜がいないので、
心理的にも調子が出ないのだろう。そこで現れたのが孫静。
孫静とは孫策の叔父で、孫策の父、孫堅の弟である。
控えめな性格で、普段は家族とお留守番をして生活していた。
名前の通りな人物だが、実はなかなかの曲者である。

周瑜の穴を、控えめな孫家の亜流が、どのように埋めるか。
権謀術数の押収が戦を支配した。