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孫堅  文台
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孫堅ノ巻第五章  〜その武勇は天下に轟く〜



義勇軍としてではなく、れっきとした官軍として黄巾の乱の鎮圧に参加した孫堅。
黄巾賊の勢いは侮れない。各地では他の官軍がことごとく敗れているのだ。
しかし、他の官軍とは一味違うのが孫堅の軍である。
宛城では、とてつもない勢いで城内に突撃し、賊を蹴散らし大勝利を収めた。
さらに、汝南、頴川、陳などと言った、特に黄巾賊の勢力が強かった地域は、
孫堅と朱儁の軍によって、ほぼ全滅した。
正に、その勢いは誰にも止められない。

しかし、この黄巾の乱の鎮圧にあたって、孫堅は一回死に掛けている。
なんと、西華で大勝利を収めた時に、敵陣に深追いをし過ぎて孤立したのである。
周りには敵ばかり。孫堅は完全に包囲され、流れ矢を受けて草むらに倒れた。
正に、絶体絶命。しかし、孫堅の馬は何故か味方の陣に戻っていった。
それを見た孫堅の武将たちは、ただ事ではない!と孫堅を捜索。
そして無事に、救出されたのである。しかし、重症を負っていたのは間違いない。
なのに数日間で完全に回復してしまうのが、なんとも孫堅らしい(笑

いや、実はこれが笑い事ではない。
孫堅は、その性格ゆえに単独行動を好んだ。
大胆不敵で、一人で敵陣に深追いすることがよくあるのである。
その行動が勝利に繋がることはあるが、その逆もある。
今回は事なきを得たが・・・