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孫堅  文台
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孫堅ノ巻第十七章  〜群雄割拠と自らの拠点〜



董卓が死に、世が治まるどころか、ますます乱れた今。
乱世を沈められるような男は、孫堅しかいなかった。
しかし、実は孫堅にも一つ足りない部分があった。
それは、自らの拠点を持っていなかった、ということで、最大の問題でもある。
何故なら、反董卓連合軍の例を見てみても分かるように、
こんな世の中に、心から信用できる人物など、腹心や身内以外にいないのである。
いや、董卓の例を見ても身内や腹心と言えども、心から信用すると非常に危険だ。
そして、乱世を沈めるには兵糧軍馬、金などが必要になってくる。
拠点を持っていなければ、それらを補給することができない。
そうなると、信用もできない人間に支援を頼むこととなり、非常に危険だ。
だからこそ、この時に孫堅が最も欲しかったのが、自分の拠点である。

孫堅が選んだ土地は、荊州。
土地は肥え、兵糧軍馬豊富な、おいしい土地でもある。
ここを奪えば、乱世を沈めるのは造作もないところ。オマケに天下まで狙える。
更に、荊州の太守、劉表は良く言えば平和主義者。悪く言えば臆病者。

乱世はやっと収まるのだろうか・・・